2015年 9月 diary

9月24日(木) 仙台・杜の都のクラフトフェア

今年も参加させて頂きます。

10月2日(金)はAM11時~PM7時まで      

10月3日(土)はAM10時~PM5時まで

今年は金曜日と土曜日に変更になりますのでお間違えの無いようにお願い致します。お気をつけていらして下さいね、お会いできることを楽しみにしています。

 

今までは参加する作家さんでありましたが今年はくろすろーどさんでの個展期間中スタッフの皆様の打合せ等を垣間見たり黒須さんのクラフトフェアに対するアツい想いを聞く機会があったことで(中途半端ではありますが)やっとこの時期を迎えるんだという感慨深いものがあります。

ワタシはスタッフではないけれど(笑)学校の役員活動にも似ている気がします。本番が近づいてきたドキドキ感も似ているからクラフトフェアのスタッフ活動は学校役員(PTA)活動が得意な人には向いているかもしれない(笑)

昨年は2日目の日曜日に台風が近づいたために午後からは風も冷たかったし小雨も横殴りで雰囲気的に薄暗いイメージが残っています。今年はシルバーウイークの時のようなお天気になると良いけれど・・また台風が近づいてきているようだから・・・ちょっと心配。

今年の設置場所は南町通りに近いゾーンでNO.36です。ゆっくり楽しみながら探してみて下さいね。

 

9月24日(木) バージョンアップベルト

 

この二つのバック、一番初めに持ち手になるベルトを作りました。そしてその後にその配色に合うバックを作るという今までとは逆の作り方をしてみました。

右のムラ染ブラウンバックはショルダーベルトの手法で落ち着いた配色のキラキラ革を合わせていきましたが、左のマッドなブラックバックのベルトは縦合わせの3色です。

グレーとイエローグリーン、そしてホワイトの3色。地味なのか、派手なのか、どっちつかずな配色かもと思いましたが、ベースを同革のマッドなブラックにしたおかげであまり作ってこなかったブラックバックをすんなりと作ることが出来ました。サイズはブラウンバックの方が女性に人気の小ぶりのトートになっておりましてブラックバックの方がひと回り大きいサイズになっています。

ちなみにブラックバックは試しに夫に持たせたところ、そんなにオシャレじゃない人もそれっぽく見えると思いました(笑)

それから両端にリングを付けてあります。取り外し可能なショルダーベルトをお持ちの方は取り付けることもできますが、キーホルダーを付けるための役割のために取り付けました。ここにカギ等が付いたキーホルダーを引っかけておくと奥から探さなくていいし着けたままでカギが開けられます。何より落とさない!ワタシは過去に3回ほどカギを落として大変な思いをしたのでバックから落ちないだけで安心です。そんな経験から今回作ったバックにはこのリングやハトメで引っかける場所を作ってみました。

 

新作はとても落ち着いた色合いのバックが多いです。数点ではありますが普段にとけこむタイプのデザインを意識し単体で主張しすぎないバックを作れた気がします。きっとワタシ自身が年齢を重ねてきたことによる意識の変化もあるかと思います。それから個展での皆様の反応がとても参考になりましてデザインや色合いばかりが目立つものより『馴染む』ことも大切なのだと教えられました。皆様手に取ったバックのどこがお好きなのかお話しして下さって目がキラキラされたこと、書きながらまた思い出してしまいました(笑)

 

相手のことばかり考えて作る作品では作家の個性が出ない職人的な作品になってしまうし、デザインや色が際立ってしまうと独りよがりになってしまうきらいがあるしマニアのための作品になってしまう場合もあります。実はそのどちらもモノ作りのためには大切なことで作り手はおそらくその壁にぶつかります。有名になっていくアーティストというのは作品が出るたびそぎ落とされて洗練されていくというイメージがあるので客観的に見ることはとても大切な事なんだと思っています。今回作っていて作品とのほど良い距離感を探っていた気がするので少しでも作品を客観的に作ろうと頑張っていたのかもしれません。日々変わっていく気持ちが少しでも作品に反映されていることを信じて作品を展示しようと思います。

あと1週間、事務処理も頑張りま~す。

 

 

 

9月17日(木) 転換期

先週の豪雨は想像を超えたものでしたね。浸水したかもしれないと思ったお客様や知人がいたので安否確認のメールを送ったところ皆さんギリギリのところで浸水は免れていたようでホッとしました。それでも浸水被害に遭われた方のことを想うと心が痛みます。お見舞い申し上げます。

自分のところは大丈夫だろうと思っていましたが翌日の朝、マンション1Fが浸水したこと、車もタイヤの三分の一ほど浸水したことを知ってとても驚きました。震災後4年半も過ぎたというのに未だにあの恐怖は消えないうえにこの豪雨被害・・・。そして昨日今日の安保法案。人類にとっても国にとっても転換期が訪れている気がします。 

 

クラフトフェアも近づいてきて制作のピッチが上がってきました。今回の新作お財布はこの3点です。

写真を見ると毎回似たような感じの革じゃんと思われがちですが、ほとんどが同じ革ではありません。真ん中のグリーンの革は起毛しているオイルヌバックの牛革で、上下の革は馬革でそれぞれ手触りも色の入りも絶妙に渋いです。グリーンの革で作る作品はお好きな方が多いので常にグリーンの革は多く仕入れていますが、今回は残っている革が少なくて焦っちゃいました(笑)

馬革も成馬・オス・メス・仔馬等で革の質感が違うし軽さも手触りも加工の仕方でまったく別物になるのできっとこの上下2点が一口に馬革と言われても驚かれる方が多いともいます。そのあたり、たくさん触って確かめてくださればと思っています。

そして今回もちょっとだけワタシ的マイナーチェンジをしてあります。おそらく作ったワタシしかわからないと思われるチェンジですが(笑)これからはこのパターンが安定していくのではないかと思います。

 

最近、心配な出来事や考えなければいけない出来事が続き精神的にお疲れモードになっていますので週末からのシルバーウィークは地味~にリフレッシュしたいところです。皆さまもお天気にはくれぐれもお気をつけて楽しい時間をお過ごし下さいませ。

 

 

9月9日(水) 台風18号

今日も雨の朝。台風18号が愛知県や静岡県に上陸するというので大変な暴風雨でしたけど、こんなに長雨が続いての台風じゃ相当なダメージがあるかも・・と心配になります。ジワジワと野菜の価格も高くなってきているし密かに品薄感も感じています。大丈夫かな~、早くお天気になって欲しいぃぃ~。

自分が出かける時には小雨になっていても家族が出かける早朝は大雨ってことが多くて見送りながらこんなにスゴイ雨の中を満員電車や湿気の多いバスで出かけなければいけないことは本当に大変だと思います。皆様も風邪を引かないようご自愛くださいませ。

ペンケースを作りました。今年はこんな3点です。

個展の際にもペンケースが欲しいというお客様が数人いらしたので張り切って作ってみました。でも作ってみて思ったのは、入れるものはペンと限らなくても良し、ということ。細長いポーチ感覚で最小限のお化粧道具を入れたり携帯用歯ブラシやPC関係の小物を持ち歩くにも良いのかも~と思います。そういえば以前ダーツの羽を入れるという男の子がいたことを思い出しました。入れるもんはお使いになる方のお好きなように使って下されば全然問題ナシ~。

ちなみに、一番上の配色がピンクとグレーでクレー部分は馬革です。可愛らしさもありますが、実際はかなり甘さが抑えられている感じです。

真ん中はムラ染めのワイルドなキャメルとブルーなのですがこの革はいつも使っているブルーの革とはちょっと違っていてオイルレザーで柔らかく藍色が混ざったような強い色です。

一番下の革はとても渋い色の型押しの革で少々ワイルドです。微妙に緑が混ざっているのでファスナー部分にヌバックのグリーンを使ってみたところ、ワタシ的にはビンゴの配色になったかなと。

小物作りも大詰めを迎え長サイフ作りに突入しているのですが、最近自分でも新しい長サイフが欲しいと思うようになってきて革選びにも熱が入っています(笑)ご注文も数点入っているのでその辺を視野に入れつつ制作している状況です。

 

 

9月1日(火) 個性的って

もうすっかり秋。9月1日にして9月下旬、10月上旬並みの気温が推移している仙台です。8月中から涼しくなったので作業はとてもはかどりましたが・・・ここ数週間の秋雨はいつまで続くのでしょうね。そろそろお日様が恋しくなってきたな~。

気温が低いおかげで夏から秋への脳内切り替えが必要ないほど連日作業に集中しております。作業を終えて夕方の家事をしながらボーっとしながら疲れたぁ~とため息交じりに吐くと、文化祭の振り替え休日だった息子②に「だろうね」と返されました。自宅で作業するという利点はこんなところにもあるんだな~と思ってちょっと嬉しくなりました(笑)

クラフトフェア用の作品をメインに制作していますが、追加注文でブレスレットを作りました。一時期作りまくっていたブレスレットでしたが今回は詳細な指定があったうえに「個性的」なものをということだったので、作りながら「個性的」とは?という考えが頭の中をグルグルと巡りました。常々考え過ぎる傾向にあるワタシですが今回は思ったよりは深入りせず個性=作れそうで作れないものという考えに落ち着きました。個性をはき違えないようにしようと思っていますが、以前しくじり先生(笑)でIVAN先生が言っていた「自分は個性的だ」とか「自分は人とは違うんだ」と思い込んでしまうとダメな方向に行くと言っていたことに爆笑し今では「個性的」という言葉を聞くたびニヤリとしてしまいます。話題になっているオリンピックのロゴだって、昔デザインの勉強を少しやったものから言わせてもらうと個性的・日本独特・シンプルとかにこだわリ過ぎて視野が狭くなったんじゃないのかなと思っています。自分にしか作れないものを作るというのは本当に難しいものでして、先人が作り出した有名なデザインを超えるのは並たいていのことではありません。今まで目にしてきたものすべてを自分の中に取り込んで蓄積したらそれをすべて忘れつつ新しいものを生み出すという作業なのでデザイナーと名乗る方はデザインすることが好きだからこそ得も言われぬ苦しみの中ににいるはずです。こだわりが強すぎて周りが見えなくなったり気が回らなかったり取りこぼしが足を引っ張る世界でもあるので今回のロゴがデザインとしてどうなのかという評価は数十年後に分かるかもしれませんね。

「個性的」と容易く口に出すことはワタシにとってはギャグ(笑)自分が作ったモノだって個性的なのかどうかも分からないし、その認識もないけれど作品を作るうえで一番大切にしたいことは味があるってこと。作品を見てくれた人に、触ってくれた人に、使ってくれた人にワタシの革が大好きな気持ちが伝わればそれでいいと思っているしミシンの縫い目の粗さや革の組み合わせを面白がってくれる人に出会えたらそれで良いなと思っています。自分が扱う素材を大好きだっていう強い気持ちはきっと作り手が持っている引き出しを引っぱってくれると思うし、それが作り手の特別な能力なんだと思います。

ではでは今月も精一杯、革が大好きの気持ちを込めて作品をいっぱい作りま~す。